さて、初期段階で治療ができれば良いのですが、ニキビ跡もいくつか種類があります。この章は「ニキビ跡」についての説明です。
ニキビ跡ができる原因
ニキビ跡はニキビ肌がダメージを受けることによってできてしまうと言われています。
ニキビ跡は肌にとって有害な症状であり、早めかつ確実な治療が要求されることが多いのですが、悩んでいる人の多くは一刻も早く治そうと試みています。
しかし、治療をするにはまずは原因を追究し、その原因に合った治療をしなければなりません。
なぜなら、ニキビ跡ができた原因にあった治療法をしなければ、症状が悪化する可能性さえあるからです(!)
また、中学生や高校生になるとニキビができやすく、症状が悪化するとニキビ跡が残ってしまうことがよくあります。ニキビ跡には3つのタイプがあるのですが、それぞれ原因が異なるため、症状に合わせて正しいケアをしていきましょう。
ニキビ跡について年齢によって原因が異なることはありません。
ご自身のニキビ跡がどのタイプなのかを確認した上で、原因と対策をチェックしましょう。
ニキビ跡の種類は以下の三種類あると言われています。
ニキビ跡の種類
赤みのあるタイプ
このタイプはニキビの炎症が原因で、肌が赤みがかって見えるタイプです。ニキビの様に膨らんでいるわけではなく、痛くもないが赤みだけがポツポツと残っている状態です。
茶色や黒に色素沈着したタイプ
このタイプは「色素沈着」型のニキビ跡と言われています。
ニキビは治ったけれど、その部分に茶色いシミができた、というやつです。
色素沈着型のニキビ跡の大きな原因は「メラニン色素」にあります。
メラニンは、その真皮を守るために生成され、役割を終えたものは肌のターンオーバーと同時に消えていくとされています。
しかし、ターンオーバーが上手く行われないとメラニンが肌に残ってしまい、茶色い色素沈着となってしまうのです。
肌が凸凹になるクレータータイプ
このタイプはニキビの炎症が悪化し、皮膚の真皮層にまでダメージが及んでいるものです。このニキビ跡はニキビができた時の「間違った対処法」にあると言われています。
では、それぞれ、見ていきましょう。
まずはニキビ跡のうち、「赤みのあるタイプ」について整理します。
赤みのあるタイプの特徴
このタイプはニキビの炎症が原因で、肌が赤みがかって見えるタイプです。ニキビの様に膨らんでいるわけではなく、痛くもないが赤みだけがポツポツと残っている状態です。
赤みのあるニキビ跡は、ニキビの炎症により周辺の血液の流れが滞り、溜まってしまっている事により起こります。ただし、他のニキビ跡に比べて比較的軽度のものですので、この段階であれば、正しいケアを行えば自分で治すことも比較的容易にできます。
ニキビ跡が残ってしまうのは、肌のターンオーバーが正常に行われていない事が大きな原因と言われています。
ターンオーバーとは、古い角質が剥がれ落ち、新しい角質が形成されることを言います。
通常ならば、この肌のターンオーバーが自然に行われるはずですのでその過程で、赤みのあるニキビ跡も自然に薄くなっていきます。
・・・と言うことはニキビ跡が治りにくい肌は、正常にターンオーバーできていないのかもしれないということになります。
ターンオーバーの周期は、通常約28日と言われています。この周期が乱れるのには、以下の様な要因が考えられます。
ターンオーバー乱れの原因
睡眠不足
ターンオーバーに重要なのは「成長ホルモン」の働きです。
夜更かしや睡眠不足でホルモンの分泌が乱れているのかもしれません。
睡眠ゴールデンタイムと言われる、夜10時~夜中2時に睡眠を取れない場合に起こりがちです。
(私ももなかなか睡眠ゴールデンタイムに睡眠していませんが(汗))
食生活の乱れ
肌に良いとされる栄養素がビタミンなのはご存知かもしれません。
特にビタミンCは欠かせません。
また、タンパク質は肌のターンオーバーを促進します。
ありきたりですが(実は最も重要です)、偏った食生活を直す事で、肌をはじめ、身体が健康になります。
運動不足
身体を動かして汗をかく事も時には必要です。
適度な運動は新陳代謝を良くし、肌のターンオーバーも促してくれます。・・・というわけで規則正しい生活と十分なビタミンの補給が第一ということになります。
できるだけ、初期段階で(あるいはニキビが発生しないように)予防等を行うよう心がけたいものです。
さて、次は「茶色や黒に色素沈着したタイプ」についてです。
茶色や黒に色素沈着したタイプの犯人(メラニン色素)
ニキビは治ったけれど、その部分に茶色いシミができた、なんて経験はありませんか?それは「色素沈着」型のニキビ跡と言われています。
どうして「色素」が沈着してしまうのでしょうか?
その原因は「メラニン色素」にあるとされています。
シミなどの原因となる「メラニン」については、お聞きになった方も多いと思います。
・・・と悪いイメージのメラニンです言われるほど悪いものではありません。
実はメラニンは、ニキビの炎症や紫外線などにより肌が刺激を受けた場合に皮膚を守るために生成されるそうです。
皮膚の構造とターンオーバー
皮膚は、表皮と真皮の2層からできています。
表皮はターンオーバーにより新しいものに生まれ変わっていて、刺激を受けてもまた新しいものが作られるので、さほど問題はありません。しかし、真皮は1度破壊されてしまうと再度作りだすことができません(!)
その具体的な例にクレーターのニキビ跡を挙げることができます。
上で書いたメラニンは、その真皮を守るために生成され、役割を終えたものは肌のターンオーバーと同時に消えていくとされています。しかし、ターンオーバーが上手く行われていないとメラニンが肌に残ってしまい、茶色い色素沈着となってしまうのです。
色素沈着ニキビの原因
肌のターンオーバーが正常に行われていれば徐々に消えていきますが、このターンオーバーが上手く行われていなければ、長い間メラニンが肌に残ってしまい、色素沈着となり、消えづらくなってしまいます。
紫外線を浴びてしまう事も大きく関わってきます。
紫外線を浴びると、皮膚は刺激を感じ、真皮を守るためにメラニンが多く生成され、肌のターンオーバーが活性化されます。
ターンオーバーが活性化されると良いように聞こえますが、肌の細胞が未熟なうちにターンオーバーが行われると、メラニンは剥がれ落ちず残ってしまいます。
また、新しい角質も出来上がっていないため、肌を守る機能が低下して、外からの刺激を受けやすく、肌荒れ・乾燥などが引き起こされます。そして、ニキビのできやすい肌となってしまうというわけです。
つまり、ターンオーバーができないのはもちろん、しすぎるのも良くないという事です。
色素沈着ニキビ跡の解消
色素沈着ニキビ跡を解消するためには、以下の点に注意してみましょう。
UVカットの徹底
色素沈着を進行させないために、外出する時には紫外線対策が必要です。
紫外線は年中降り注いでいますから、冬の間もUVカットを忘れずにすることが大事です。
色素沈着にはビタミンCの摂取を
肌のターンオーバーを整えるには「ビタミンC」が効果的です。
ビタミンCはメラニンの生成も抑えます。ということで前回同様ですが、ビタミンCの摂取も効果があるということになります。
・・・というわけで規則正しい生活と十分なビタミンの補給が第一ということになります。
次は「肌が凸凹になるクレータータイプ」についてです。
肌が凸凹になってしまった原因
このタイプはニキビの炎症が悪化し、皮膚の真皮層にまでダメージが及んでいるものです。
では、どうしてそうなってしまったのか・・・
それはニキビができた時の「間違った対処法」にあると言われています。
ニキビを潰す
ニキビを潰してしまうと、ニキビ内に溜まっている物質が皮膚内に広がってしまい、炎症をさらに悪化させてしまう原因となります。
刺激を与える事によって皮膚の免疫機能が働き、白血球が炎症を鎮めようとします。
その際に皮膚組織を破壊してしまうという事態が起こってしまいます。
間違ったニキビケア
ニキビは皮脂や古い角質が溜まる事によって引き起こされます。
だからと言って洗顔のし過ぎは、肌にもニキビケアにも良くありません。
洗顔をしすぎると必要な皮脂まで失い、それを補うために過剰な皮脂分泌を繰り返してしまいます。
さらに洗顔のし過ぎにより、古い角質だけでなく新しい角質まで取り去ってしまうと、肌のバリア機能が低下し、肌荒れまで引き起こしてしまいます。
ターンオーバーとは
以前も書きましたが皮膚は、真皮とそれを覆う表皮の2層で出来ています。表皮は通常28日程度の周期で新しいものに生まれ変わるようになっています。28日間で新しい表皮が形成され、古いものは自然に剥がれおちる様になっているのです。
これが「ターンオーバー」の仕組みです。
しかし、真皮は1度破壊されると表皮の様に再生されません。
つまり、間違ったニキビ対処法によって破壊された真皮の部分が落ち込み、クレーターとなるのです。
特に「ニキビを潰す」という行為がクレーターになる大きな原因と言えるでしょう。 (怖いですね)
前章、前々章と違って、人為的というか処置を誤ってできてしまうわけですので、注意深く対処すれば避けられるということになりますね。
できるだけ、初期段階で(あるいはニキビが発生しないように)予防等を行うよう心がけたいものです。
⇒ 【Medi Acnar(10代~20代のニキビ予防はこちら)】
また、予防や初期段階から専門家からのカウンセリングを受けるのも一つの方法です。
思春期ニキビと大人ニキビ
さて、ニキビというと思春期の代名詞でもありますので、大人になってからは、あんまり関係ないかのように思いがちですが、そうでもないようです。
10代でできるニキビは「思春期ニキビ」と呼ばれ、20代を過ぎてからできるニキビは「大人ニキビ」と呼ばれます。
思春期ニキビ
成長期である10代は、男性ホルモンの分泌が活発になります。(女性も男性ホルモンの分泌が活発になります)
男性ホルモンは、皮脂の分泌を促進する作用を持ち、過剰に分泌された皮脂は古い角質と混ざって毛穴をふさいでしまいます。そこに脂肪分が多く、空気が入らない場所を好むアクネ菌が住み着き、炎症が起き、ニキビができるというわけです。
また、男性ホルモンが過剰に分泌されることで、ホルモンバランスが乱れると、肌のターンオーバーも乱れます。ターンオーバーが乱れると古い角質が剥がれ落ちないので過剰に分泌された皮脂と混ざって酸化し、ニキビの原因となります。
なお、思春期ニキビは皮脂の分泌が多いTゾーン(額や鼻)のほか、頬や顎など顔全体にできる点が特徴です。
大人ニキビ
20代を過ぎてからできる大人ニキビの原因は、食生活、睡眠不足、ストレス、スキンケア、メイク、ホルモンバランスの乱れなど、さまざまと言われています。
原因が何であれ大人ニキビには、ターンオーバーの乱れが密接に関係しています。ターンオーバーが乱れることによって、古い角質が残り、ニキビの原因になるのです。
肌のターンオーバーは、生活習慣の乱れに起因することが多いので、規則正しい生活を送り、バランスの取れた食事や良質な睡眠を確保すると良いでしょう(以前も書きましたね)。
なお、大人ニキビは、Uライン(顎や頬などフェイスライン)や首筋にできることが多いようです。
※10代でも生活習慣の乱れやストレスからターンオーバーが乱れると、大人ニキビができることがあります。
⇒ 【Medi Acnar(10代~20代のニキビ予防はこちら)】
また、予防や初期段階から専門家からのカウンセリングを受けるのも一つの方法です。
・・・というわけで「ニキビ跡の種類」についてのお話でした。
ではまた。
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