自動車に乗るときに必要な「自動車保険」。自動車に初めて乗るときだけでなく、乗り続けるのであれば定期的に見直すことも必要なんですね。
では、「自動車保険の選び方」について書いてみましょう。
【2種類の自動車保険】
(1)自賠責保険は加入は義務
運転するなら、自動車保険は必須となっていますよね。ご存知だとは思いますが、自動車保険は「自賠責保険」と「任意の自動車保険」の2種類があります。ただ、このうち、自賠責保険は法律で加入が義務付けられています。(車やバイクを登録したり、車検を受けるためには自賠責保険の加入証明書が必須となります)
つまり、加入しないという選択肢はないということです。
(2)「任意」の保険だから入らなくて良いの?
確かに「任意」の自動車保険ですから加入が義務付け荒れているわけではありません。ですが、実際のところは「任意保険は必須」と言っても過言ではありません。
なぜかと言えば「自賠責保険」の保険金には限度額が設定されているからです。
- 死亡事故の場合、一人当たり3000万円が上限。後遺障害の場合、症状に応じて4000万円が上限です。
- 治療費の上限は120万円(!)これには慰謝料や休業損害、訴因談所などの全てが含まれてします。
- 自賠責保険の補償対象は「対人事故」のみです(!!)つまり、事故を起こして相手のクルマが高級車の場合などで修理費は一切出ないことになります。
もう一つ、コワ~い統計がありますので、ご紹介すると・・・。
少々古い統計結果ですが、2013年3月末の国土交通省の発表によれば任意自動車保険の加入率は73.3%だとか。
つまり「街を走っているクルマの4台に1台は任意保険に未加入」!
自動車事故を起こしてしまったら?
そんなときに自分のことを守るのは自分の保険、ということになりますね。
【4つの補償】
最近は安さを売り物にする通販型の自動車保険が増えてきました。(私も入っています)
特に事故を起こしたことがない人は、保険料(コスト)を抑えたいものですが、必要な保障やサービスを削るのは本末転倒になってしまいます。
実は自動車保険は一つの保険ではなく、いろいろな保険がセットとなって、トータルの保険料が決まる仕組みとなっています。通常は保険料の高い安いだけが目に付いてしまいがちですが、自動車保険を選ぶうえで、一つ一つの補償内容と金額を組み合わせて選択することが重要となります。
自動車保険は以下の4つの補償を組み合わせます。
(1)相手への補償
①対人賠償保険
他人を死亡させてしまったときに補償する保険です。
1億円の賠償責任の場合、3000万円が自賠責保険、7000万円が対人賠償保険から支払われます。
②対物賠償保険
自賠責保険では補償されない他人の車や建物などの「物」を壊してしまったときのための保険です。
(2)自分や家族のための補償
①人身傷害補償保険
過失相殺分をカバーする保険です。自動車保険は過失割合に応じた保険金が減額され、自分の過失分は対象外です。この過失割合分を補償する保険です。
②搭乗者傷害保険
入院・通院、死亡などに対してあらかじめ定められた保険金が支払われる保険です。
(3)自分の車の補償(車両保険)
補償範囲に応じて「一般」と「エコノミー(車対車)+限定A」があります。
- 一般:全てのリスクに備える
- エコノミー(車対車)+限定A:電柱などの単独事故や当て逃げなどの相手がわからないケースは対象外となり保障されません。
(4)特約
①弁護士費用等補償特約
日常生活中における偶然な事故に対応できる場合もあります。
②その他
「身の回り品特約」「代車費用」等があります。
これらを組み合わせ、有利な割引制度を活用したり、不要な特約を外すなどして選択していきましょう。
その際には保険料一括見積りサービスを活用すると便利で良いでしょうから、サービスを活用の上、十分な検討を行って自動車保険を選択してください。
【車両保険の加入は必要か?】
相手への賠償は無制限で備えたものの、次に考えてしまうのは「車両保険」です。「車両保険」への加入で保険料は大きく変わってくるからです。
(1)車両保険に入ったほうが良い場合
やはり「車両保険」への加入を検討する際、免許を取立てだったり、新車を購入したばかりの場合は加入を前提に考えたほうが良いでしょう。もちろん、車を買い替えたりするのに問題ないくらい、お金に余裕がある場合は別ですが、「事故を起こす可能性が高い人(免許取立ててすぐの人)」とか「損害が高額になりそうな人(・・・言葉は悪いですが注意力や集中力が人よりも欠けている傾向の人)」は加入を検討すべきでしょう。
(2)車両保険のタイプ
車両保険のタイプは以下の2通りがあります。
①オールリスクタイプ
「一般」とも言われ、車同士や自転車との接触事故、火災、爆発、台風などの自然災害、さらには自損事故、盗難などほとんどの事故が対象となっています。
②エコノミータイプ
オールタイプとは異なり、自損事故や当て逃げなど相手のいない、もしくは相手が不明な場合は保険金が支払われません。
オールリスクタイプ、エコノミータイプのいずれを選んでも車両保険に加入すれば、保険料は倍増します。
(3)免責の設定で節約しよう
車両保険を節約するのであれば、「免責額を設定する」と言う方法があります。保険金を請求すると、翌年から3等級ダウンするだけでなく、保険料は相当高くなってしまいます。修理等の金額によっては、保険を適用しないという選択肢もアリになってきます。
そこで最初から「免責額」を設定することを検討すると良いと思います。
例えば「免責額を10万円」と設定すれば、10万円を超える損害しか補償されないことになりますが、その分、保険料が安くなります。
(1)~(3)について考慮し、一括見積サイトを活用して、自分に合う保険会社を選ぶのがおススメです。
【自動車保険の特約(役に立ちますが、よく見極めないといけません)】
以下の3つが絶対に外せない特約とされています。
(1)対物超過修理費用特約
相手の車の修理費用を補てんする保険です。例えば相手の車が購入して、かなりの年月が経過している場合で時価が30万円だとします。事故を起こしてしまって修理費用が40万円かかるとします。対物賠償保険からは30万円しか支払われません。(残額の10万円は自腹を切ることになります)
この超過分(上述の場合の10万円)を補償する保険が対物超過修理費用特約です。
(2)弁護士費用特約
自分に責任のない事故(もらい事故等)の場合に必要になります。
自分に責任のない事故の場合は、保険会社は示談交渉を行うことができません。このようなときに自分で弁護士に依頼しなければいけなくなりますが、その費用を補償する特約です。
(3)個人賠償責任保険特約
日常生活における賠償責任事故を補償する保険です。自動車事故以外で相手にけがをさせてしまったり、他人の所有物を壊してしまった場合などが対象となります。いろいろと幅広い補償があります。
以上の特約を検討してみるときは、一括見積サービスを活用して、最適の自動車保険を選びましょう。
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